■バーディー、おろち、コスプレ■
昼過ぎから『鉄腕バーディー』試写。酔うぐらい動く。止まって口パクだけになると不安になるぐらい、動き続けるアニメ。「おっ、ここは4コマかな?」とか、動きの中でメリハリがある感じかなあ。「作画酔い」しそう。
たぶん『幻魔大戦』が元祖だと思うんだけど、キャラクターの服の銘柄まで決めてありそうな、日常に近接した世界観。『幻魔』では、スラックスの裾をあげると、靴下にラコステのワンポイントが入っていたりした。『バーディー』も、その系譜。『妄想代理人』とか、今敏の作品も、その路線ですかね。あとは『フリクリ』とか。カジュアル系アニメ、とでも呼ぶべきか。写実的ではないんだよね。ちょっとカジュアルな記号がディテールにまぶしてあるだけであって、絵はかわいい。
そういえば、冒頭の敵の宇宙船のシーンは「Grasshoppa!」」の『TRAVA』みたいな感じもあって、ちょっとオシャレ。……で、そういうカジュアル感とかオシャレ感がコアなアニメファンに歓迎されるかというと、ちょっと疑問はある。例えば、女の子のキャラクターがシーンごとに違う服で出てくると、そこに日常に近い時間が生じてしまう。俺はそういう違和感が嬉しいけど、「アニメを見たい」人は、日常との近似性なんて求めてないんじゃないだろうか?
それは「アニメを見たい」のか「映像を見たい」のか……という志向性の差なのかも知れない。
試写会といえば、秋公開の『おろち』も見てきたんだ。先週。
もちろん、谷村美月目当てで。あいかわらず迫力ある顔してるんだけど、後半は普通の女の子(と言っても時代設定が70年代初期ぐらいなので普通といっていいのかどうか)の役もやっていている。たまには、歳相応の役もやらせてあげないと……笑顔のある役をさ。
映画自体は、木村佳乃と中越典子が業の深さをむんむんに発揮していて良かった。これぞセントラルアーツ、これぞ東映映画。そこはかとない80年代の香り。
80年代といえば、『バーディー』の試写会で木口亜矢がコスプレしてたけど、これが『ゼイラ ム』みたいで良かった。特に、本来はコスチュームのない肌の露出部分をテカテカのビニール素材でごまかしてるところがエロい(左の写真は、そういう処理はしてないみたいだけど)。ちょっとバーバレラ風でもある。
80年代って、アニメだけでなく実写でもコスチューム・ヒロイン物が出てきた時代でもあったんだ(『マイティ・レディ』とか『地球防衛少女イコちゃん』とか)。ちょっと木口バーディーには、その時代のマイナーな雰囲気があった。
アニメの宣伝としては、男性向け過ぎて(『バーディー』はメーカーPも現場Pも女性だけど)、やや泥臭さを感じる。でも、原作のはじまった80年代の空気は確実にその場に発生しているという、不思議なプロモーション。
夜は『崖の上のポニョ』の先行試写だったけど、入場ハガキが複製禁止だったりして、いろいろモノモノしい。明日以降でいいや。
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