■死への放物線■
『創星のアクエリオン 太陽の翼』 22日発売
●特典CDドラマ
『温泉合体アクエリオンⅡ』
『ジェロームの告白』 脚本執筆
また今回も、冷や汗かかせてもらいました。こうして出来上がったものを聴かせていただくと、脚本というのはチームプレイ以外にはあり得ないのだと実感させられます。
それは、脚本という工程が全体のワークフローのどこに位置しているのか意識しないと駄目なんだってことですね。今回のように「声優さんや音響さんが何とか頑張ってくれるだろうから」なんてのは、絶対にNGなんだと冷や汗をかきながら、思いました。
そうは言いながらも、「あっはっは」と声出して笑っちゃったところも何箇所かあるんですけどね。
あと二本(ないし一本)書きあげれば、11月は無事終了。20時にライブハウスで待ち合わせて飲みはじめ、いろんな人が入れ替わり立ち替わりで、朝7時まで。約11時間飲酒。
その割に、かなり細かいところまで記憶が鮮明。白いスラックスも汚れてないし、財布の中身もたいして減ってない。奇跡だ。ラッカーシンナーの悪臭に耐えながら、仕事の合間に塗ってたんだけど、こいつだけは俺の力ではミリタリーチックに出来なかった。面積の広いヤツはドライブラシが難しいね。
この世のどこかに、セクシーなティンカー・ベルがあるはず……と信じていたら、中野にあった。
ただし、お値段6万円。コールドキャスト製だろうか。6万円でポンと買ったのって、コートとかバッグぐらい。……悩むね。近所の古本屋で買った、『バーバレラ』のガイドブック。千円。小西康陽なんかが寄稿してるんで「?」と思ったら、90年代にリバイバル公開された時のパンフレットらしい。
辛抱たまらず、中古屋でDVDを買う。以前に見たときは、「何だ、このタルい映画は」と呆れたものだが、今回は隅から隅まで面白かった。この写真のスケスケ・コスチュームのバーバレラ、確かTVC15というガレキ・メーカーから出てたはず。スケスケ部分は、透明アクリルをバキュームフォームで抜いてあるという難易度高すぎる仕様だったと思う。そういうキットが現存したと考えるだけで、もうクラクラするほどのロマンを感じる。
じゃあ、そのキットが世界中探しても残ってなかったら、もう自分でつくる?って考えちゃう自分に、ほんのりと死の匂いを感じる。創作が常に生へ向かっているとは限らない。バーバレラのガレキ、俺がやるとしたら10年計画だよ。死への放物線。日常からの剥離。
だけど、何かを「極める」って、生存本能とは同居できない欲求じゃないかって気がするのだ。漫画版『侍ジャイアンツ』の最終回、分身魔球で勝利をおさめた番場蛮は、ピッチャーマウンドで立ったまま死んだからね。
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コメント
「バーバレラ」はLD3枚、DVD2枚、持ってるライフタイムベストの1本ですよ。ガレキ作ったら、死ぬ前に見せてくださいね。約束だよ。
投稿: BAOH!! | 2007年11月21日 (水) 01時53分
■BAOH!!様
さ・さすが、筋金入りですね!
どこかに出来のいいフイギュアがあったら、ガレキつくって一生を棒に振らずにすむんですけどね(笑)
投稿: 廣田恵介 | 2007年11月21日 (水) 05時09分