■歩いていける距離■
EX大衆 12月号 発売中
●懐かしのアニメソング 熱唱ヒットパレード!
水木一郎さん、堀江美都子さん、それぞれインタビューを担当。
まさか、このお二人に間近でお会いできるとは!
●秋山莉奈、雛形あきこ、森下悠里、グラビアポエム
●アイドルのキス顔チュ! Vol.15 松本さゆき 妄想ポエム
偉大なアニソン・シンガーに取材しながら、エッチなグラビアポエムを同じ本に書いてるのは、俺だけって気もする。……というか、他のライターは恥ずかしくて出来ないよね。でも、清濁併せ呑むのが俺は好きなので、もしグラビアポエムを書かせてもらえなくなったら、似たような媒体を探すと思う。
それが、俺のプライドの持ち方だ。
……と偉そうに書いていたら、「アイドルのキス顔」は次回で終了、新連載開始との電話が。
まあ、それじゃあ最終回は頑張って今夜のうちに書くとしてだ。
「プライドの持ち方」と関係あるのかどうか分からないが、先日、小学校の同窓会があった。ただ、俺は年末進行を言い訳に欠席した。歩いていける距離でみんな飲んでるので、「今から出て来いよ」と電話がかかってくる。しかし、一口飲めば朝まで飲まずにいられないのが、俺という人間だ。断るしかなかった。
すると昨夜、同窓会の写真がメールで送られてきた。それを見て唖然。三人ぐらいしか判別できない。しかし、女性陣は素晴らしかった。みんな20歳前後の頃より、今のほうが美人だぞ……って、誰が誰だか分からないけど。
とても不思議な気持ちだった。浦島太郎にでもなったような、あるいは自分だけ対岸に取り残され、みんな勝手に大人になってしまったかのような。なぜあの日、俺はあの場にいなかったのだろう?
出席すれば、俺は彼ら彼女らの変貌ぶりを思い出として肉体化できたはずだ。
あるいは、写真さえ送られてこなければ、ここまで時間のズレに打ちのめされずにすんだはずだ。
つまり、俺たちは鏡さえ見なければ、永遠に12歳なのかも知れない。しかし、あの年、あの教室にいた俺らは、皆そろって40歳になった。俺は確実に彼ら彼女らと同じ舟に乗っており、俺だけ降りたわけではないのだ。
しかし、その実感がないのは、肉体がその場になかったから。
会ってしまえば、なんてことない世間話をして、またみんな仕事に戻っていくんだろう。それぞれの場所で、同じ分だけ歳をとるんだろう。
だのに、俺は入り口でセーブをし忘れたまま、ダンジョンの中を歩いているような妙な気分だ。
やはり、人生ほど面白いゲームはない。
キャバクラで、20歳年下に怒鳴られてる場合じゃないよなぁ……
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