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2007年7月10日 (火)

■80年代・イズ・デッド■

俺らのつくってるアニメ&オモチャ系印刷物なんて「娯楽」以外には読まれないんだから、人様の休んでる時こそ必死に刷るべきだと思うんだけど……会社員は違うのかな。ともあれ、お盆進行だろうが何だろうが、俺は土日祝日も書きまくっている。

さて、先日『くりいむレモン』の話を出したけど、ようは「まんが」から「アニメ」になった後、「アニメ」にこれから先何が出来るのか?と考えた末が「18禁アニメ」だったわけで、『くりいむ~』の先進性は「ガンダムの続編やりましょう!」よりは、よほど評価されるべきだと今さらながら思う(企画として)。
80年代後半は、「テレビまんが」を脱した「アニメ」が、次は何になろうか狂ったように模索していた時期だったのだ。18禁アニメも、そのひとつだった。
初期の『ポップチェイサー』、比較的最近の『MEZZO FORTE』が、著名な演出家やアニメ070709_21090001 ーターの技量やネームバリューで賞賛されるというのは、「アニメ」の評価軸から一歩も出られてないわけで、18禁アニメの社会的ポジションとは全く関係ない。そんな「アニメマニア」の視点はどうでもよくて、「いま」18禁アニメが「どう」消費されているかを割と、みんな見てない気がするのだ。
逆に「18禁ゲーム」は、この10年ほどユーザーを増やしてきたし、ラノベやアニメに多大な影響を与えてきたはず。「アニメ」ってのは、どんどん後衛に回っていくね。ただ、それを支える層(作り手側)は確実にいる。絶えない。しぶとい。だから、面白いんだ。

PCゲームというのは、その残弾をラノベやアニメにバトンタッチして、そろそろ息絶える頃かも知れない。無論、PCゲームの名作を語り継ぐ者たちも出てくるとは思うが、俺らの世代で言えば『ドラグナー』を見て「あーあー、もうやめたら?」って時期に入ってるよね、確実に。……えっ、『デモンベイン』のプラキットが出る? それこそが祭の終わりだって気がするんだが。

いまの20代のオタクって、本当にうらやましい。『エヴァ』が10代の頃にあって、ここ数年はエロゲとラノベでしょ。80年代の挑戦と挫折を知らず、いわゆるアキバ文化の恩恵を存分に浴びた君たちに、俺は嫉妬する。それは若さへの嫉妬でなく、挫折を知らないことへの嫉妬。
僕らには、送り手と受け手の間に齟齬があった。「角川アニメ」が最たるものだ。あと裏切られたのは『ヤマト』シリーズだな(笑)。80年代って、大人と子供の対立があった。だから、みんな怒っていた。なぜ1/100のウォーカーギャリアが出ない!とかさ(笑)。あれは、俺たち本気で怒ったよね。「大人の事情」ってやつに幻滅した。
90年代~00年代に思春期のヲタだった人には、そうしたメーカー対ユーザーの対立がなかったように見える。そ070709_21070001れが、心からうらやましいよ。憧れる。今は地方都市で孤独にラノベを読んでいても「アニメになるかも?」「それは無理でもCDドラマにはなるかも?」って期待感が、出版社にも受け手にもあるからね。何という幸福な、甘美な時代なんだろう。
その時代の喜びを、僕らは概観は出来ても、実感は出来ないのですよ。君らにはバブルでも、僕らにはバブルでない。それをオヤジ世代は片意地はらずに実感しないとね。

岡田斗司夫が「オタク・イズ・デッド」を感じたように、俺らも「80年代・イズ・デッド」の最後の悪あがきを感じているはず。『オーガス』の完成品が出るってのは、もう飲み会で言ったら3次会、4次会の世界だよね。
間違っても5次会はない。5次会で『スラングル』まで歌えって、それはもう拷問ですから!
「終わっている」コンテンツをどうするのか。眠らせておくか、呼び覚ますのか。それは第一次黄金期を知る僕らオヤジ次第。はっきり言おう。あの時代の挑戦と失敗を知る僕らより、緩慢な死と緩慢な性を満喫する君たちの方が、ずっとずっと幸福なのだ。

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コメント

ここを、読んで、見るべきでしょう
シロクマの屑籠(汎適所属) - オタク中年化問題(要約)
http://d.hatena.ne.jp/p_shirokuma/20070716/p1

オタク中年化問題(汎適所属)
http://www.nextftp.com/140014daiquiri/html_side/hpfiles/otaken/chunen_ota.htm
たけくまメモ : フジでオマイラキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_85af.html

なんともいえないでしょうね。
エロゲが一番よかった時期というのは、アニメの地方間格差が決定的なまでに広がったのと同じ時期ですし、これは未だ広がり続け、それがP2Pやら、ようつべにこにこなんかを広げる要因になったわけですし

今のオタな若い人の間では、むしろ何も考えずに熱かった80年代がよかったなんて言う人もいるわけですぞ


投稿: はや | 2007年7月18日 (水) 22時41分

■はや様
コメントありがとうございました。リンク先も、それぞれ参考になりましたし、身につまされました。

>エロゲが一番よかった時期というのは、アニメの地方間格差が決定的なまでに広がったのと同じ時期ですし、

なるほど。つまり、同じ時間にテレビの前に座り、次の日に学校で「おいおい、昨日のキリコ、ATで一度も戦わなかったな!」とか言える時代じゃなくなった時期ですね。
う~ん……それに対して、PCの前で好きな時間に一人でエロゲをやる、泣くというのは劣ることなんでしょうか。
アニメを軸に考えるから、話がブレてしまう感じがしますね。アニメは今やオタク趣味としてはサイドメニュー化していて、僕はそれはそれでいいと思っています。

>今のオタな若い人の間では、むしろ何も考えずに熱かった80年代がよかったなんて言う人もいるわけですぞ

ええ、実際そういう人に会ったこともあります。それを幻想だとか「リアルタイムじゃないから」と否定する気はまったくないです。
ただ、その「80年代の忘れ物」(懐かしグッズ)が市場にあふれ出してきた今、贅沢にも空しさを感じてしまうのです。熱かったのは心意気であって、モノではなかったからですね。

投稿: 廣田恵介 | 2007年7月19日 (木) 00時11分

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