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2007年2月14日 (水)

■ダイナマイトとクールガイ■

EX大衆 3月号 明日発売!
Ex_3
●「アイドルのキス顔チュ!」連載第六回  福永ちな
僕は橋のうえで呆然と立ち尽くした。カバンから、職場の子がくれた義理チョコがこぼれ落ちた。赤、青、黄の銀紙に包まれた魔法のお菓子。だが、魔法はもう解けてしまった。彼女は、呆れ果てて帰ってしまったのだろう。閉店時間と同時に、シンデレラのように。(抜粋)

世間はバレンタインデーかも知れないが、僕にとって2月14日は離婚記念日(脱獄記念日ともいう)。
一年前のこの夜、キャバクラでチョコをもらった僕は一人でカラオケに行き、朝までムーン・ライダーズの曲を歌いつづけた。
「こんな海に閉じ込めよう
男性と女性とを
ダイナマイト クールガイ僕たち
言われてた頃に
帰れない 忘れない お互い
愛を返す季節じゃない
愛を試す季節じゃない
愛を探す浜辺ではない」

B1友人から電話があって、「ようするにあんたは、衛星軌道まで行って地球の青いことを確かめて、また戻ってきたんだよね」と言われた。
とっさに、ユーリ・ガガーリンの言葉が浮かんだ。「地球は、青いヴェールをまとった花嫁のようだった。しかし、どこを見回しても神は見当たらなかった」
もちろん、結婚という体験の中に「神」を見つける人もいるんだろう。ただ、僕に関して言うと、結婚した日よりも離婚した日のほうが祝祭的であり、「神」に近づけた気分だった。ポケットに手を突っ込んで、「さて、どっちへ歩き出そうか」。そんな感じ。

自分が為したことの対価はキッチリもどってくるものであって、今は信じられないぐらいラッキーな仕事に恵まれている。どうやら、僕の「神」はこっちの道にいたらしい。

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