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2007年1月21日 (日)

■下位代替機種■

焼肉といえば、キャバ嬢とアフターで食べる早朝の食べ物。
070120_20400001そんな放蕩生活から遠のいて久しく、昨夜は某誌のスタッフの皆さんと新年会。その席で、ここ最近つらつら考えていたことを口にしてみた。
「ライターという仕事は、他の何らかの仕事の代替物である」
たとえば、インタビュアーという仕事がある。評論家という仕事がある。ルポライターという仕事がある。ジャーナリストという仕事がある。ライターは、それらの職業の下位代替機種でしかないのだ。
よく、イラストレーターやカメラマンなのに、「たまにライターなんかもやります」という人がいる。名刺に、ついでのように「ライター」と刷っている人がいる。まあ、ようするに他の分野のプロが片手間に出来てしまうのが、このライターという職業なわけだ。
僕は、編プロの知り合いに「ちょっと雑誌に書いてみませんか?」と言われたのがきっかけだったから、ライターに「なりたい」と思ったことは一度もない。ライターズ・スクールを出て、その学校の先生の紹介で仕事を始めた、なんていう人がいるらしいが、ライターなんて、そんなたいそうなもんかよ? 日本語が書けて、締め切りさえ守れれば、誰でもなれるって(締め切りを守れない人はプロ失格だがな)。

代理業であるから、ライターのゴールなんてものはない。ライターは作家じゃない。クリエーターじゃない。ただ、幸い、俺は「雑誌」という媒体が、読み捨てられる安手の印刷物が好きだった。誌面の細かいところまで、きっちり情報が入っていたり、遊びが入っていたりすると、それだけで世界の豊かさを感じられた。「雑誌って、いい加減につくられてんだな。やっぱり、世の中はつまんないな」と読者に思ってほしくない。だから、決して手を抜かない。俺の仕事のモチベーションは、たったそれだけかも知れない。

さて、「EX大衆」の小さな連載「アイドルのキス顔 チュ!」。次号の分を書き終わったが、家からすぐのところにある遊歩道がラストの場面として出てくる。
070120_23530001花屋を抜けた先の川に小さな橋がかかっていて、沖縄民芸品の店がある。絵本の専門店がある。店の前の花壇にまで、商品が丁寧に並べられている。そのいちばん奥、小道の途切れるあたりにひっそり佇んでいるのが、写真の喫茶店。あまりに家に近いので入ったことはないが、いい店であることは分かる。窓際の席で、書きものをしている人がいるからだ。
彼らはライターなどという代理業ではなく、本物の文筆家だろう、と勝手に想像している。そう考えたほうが、世の中の豊かさを感じられるからだ。

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