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2006年12月17日 (日)

■共感はするけど大嫌い■

「グレートメカニック23」 発売中!
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●映像都市の文化誌 吉祥寺篇
最終回の今回は、『聖戦士ダンバイン』と『メガゾーン23 PART2』で吉祥寺。『幻魔大戦』も入れたかったけどね。さり気なく王子バーを紹介できたし、これはこれで。最近めっきり行ってないけど。

●オヤヂ酒場
『グエムル 漢江の怪物』と『小さき勇者たち ガメラ』はいいとして、後半の『ハチミツとクローバー』、漫画、アニメ、映画の統括ってのは何だ、と我ながら思う。共犯の藤津さんは「廣田さんがやりたいだろうと思って」と人に押し付けてたけどね。しかも、次号から俺の連載これだけだよ(笑)。

今号は『コードギアス』も載ってるので、俺のようにメカ戦を目当てに見ている人にはちょっと嬉しい。でも、『コードギアス』はロボットというアイコンが表示されているのであって、ロボットアニメじゃないよね。『エウレカ』もロボットアニメじゃなかったよね。
なんでかというと、ロボットの玩具でリクープを考えるのが「ロボットアニメ」だから。だから、玩具展開前提の『サイバーフォーミュラ』なんかはカーレース物よりはロボットアニメに近かったと思う。その『サイバーフォーミュラ』も、ファンの成長に合わせるかのようにOVAシリーズへ流れるわけだけど…年をとると、人は「時間を買う」ということを覚えるんだろうね。映像ソフトを買うというのは、つまり視聴時間を買っているわけだね。
061216_14420001(←いま読んでる本に影響されていなくもない)
子供は体感時間が大人と違うから、玩具で遊ぶ快楽を無駄とは思わない。時間というものを意識しはじめると、本や映画といった物理的に触らなくても満足の得られるもの、ソフトへと興味がうつるんだろう。
再三書いてきたけど、映像というのは所有できない。大画面テレビやサウンドシステムを揃える人は少数のマニアであって、大多数の人は「観た」だけで満足するし、それで何も間違っちゃいない。チューナー買わないと見られない地上デジタル放送なんて、本能的に受けつけないわけだよ。
新たにモノを買わないと見られないものは、いらない。

本能と生理の味方である俺としては、YouTubeはじめとする無料動画サイトを憎からず思っている。が、しょせんは代替物だし、メディアの過渡期にたまたま現れたピンチヒッターに過ぎないだろう。だから、YouTubeへのリンクを貼っただけのアフィリサイトからのトラックバックが来ると「ちったぁ工夫しろ、この貧乏人ども!」と侮蔑の言葉を投げかけながら削除してるよ。衝撃のアルベルトの言葉を借りれば、「誤解するな、わしは決してお前たちに加担するのでも馴れ合うわけでもない!」
ロボットアニメについて話を戻すと、設定や作劇がジャンルを決めるんではないからね。熱血主人公やワンダバな発進シーンが出てくるから「これぞロボットアニメの醍醐味!」って喜ぶのは脊髄反射。なんか、かつてSFがたどった道をロボットアニメも辿っているのかも知れない。「SFは文学だ!」っていう脅迫めいた頑迷固陋なフレーズ、理解はするけど俺は大嫌い。

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コメント

 >>サイバーフォーミュラなんかはカーレース物よりはロボットアニメに近かったと思う
 
 なるほど、確かに作り方を見ても主人公がいきなりレースマシンに乗せられて、葛藤とライバル達との戦いをを繰り返しながら成長していく・・・と言うフォーマットはサンライズ伝統のロボットアニメそのものでしたね。しかも途中で「マシンチェンジ」アリ、と言う定番中の定番の技も出しておりました。でもサイバーって玩具展開してましたっけ?ちょっと記憶に無いのですけれども。
 
 >>ファンの成長に合わせるかのようにOVAシリーズへ流れる
 
 シリーズが進むたびに.少年の成長ドラマからレーサー達の群像劇へとストーリーがシフトして.最終シリーズでは完全に成長した二人の主人公の話になっちゃいました。ターゲット層の年齢も次第にあがっていったのか「ブースト!」とか「メッサーウィング!」と言う必殺技的台詞も最後には無くなっていました。
 90年代のサンライズは試行錯誤と紆余曲折の多いガンダムシリーズよりもCFシリーズの躍進が目立った10年だったと思います。あの頃はまだOVA文化というのが生きていた時代でしたからその後押しもあったのだと思います。
 CFシリーズが好きだったと言う事もあり、ついつい長々と語ってしまいました。申し訳ないです。 

投稿: セクター | 2006年12月20日 (水) 00時28分

■セクター様
『サイバーフォーミュラ』はタカラがスポンサーでしたから、
玩具はたくさん出ていましたよ。
で、玩具の売り上げが不振だと放映も打ち切り、という
非常に分かりやすく健全な時代でした。
(別に、今が不健全な時代だとは思いませんが)

投稿: 廣田恵介 | 2006年12月20日 (水) 06時53分

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