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2006年12月10日 (日)

■風に吹かれているか?■

常時仕事が詰まった状態なので、相変わらずヤフオクで届くフィギュアだけが楽しみ。
061209_15080001←バンダイ製ララァ。フィギュア博物学として、これは押さえておきたい。当時は、こんなアイテムでもモビルスーツ並に気合入れて塗っていたような気がする。

先日の続きだが、言い直すなら「タダだから、というだけの理由では誰もアニメを見ない」ってことだな。本当にクオリティの高い映像が欲しければ、YouTubeのガビガビの画像や音質では満足できないはず。だとして、一本数千円で場所もとるDVDが適正なのかどうか。前に映像は所有できない、と書いたが、むしろ所有したいと思う人は少数なのかも知れない。
だとしたら、権利団体はYouTubeに抗議している場合じゃないと思う。花形産業だった劇場映画がテレビに駆逐されたのは、何百年も昔の話じゃない。万古不易、永遠不変のメディアなんてないんだよ。
アニメで言うなら、OVAという形態を維持できなくなったのはほんの20年前のことでしょう。

……と言いながらもだな。 『ネギま!?』のDVDが出ると知って、自動的に予約ボタンを押そうとしている自分もいるわけで。あの映像は手元に置いておきたい。
061207_01300001『ゼーガペイン』は、他人に見せたいからソフトが欲しいとう購入動機がある。いわゆる布教用というヤツだな。「ゼーガペインってアニメがあるから、YouTubeで見てよ!」とは俺は言わん。「見たければDVDを買えよ」とも言わん。こう言ってるよ。「俺がDVDを買って貸すから、見てくれ。見たくなければ、それでも構わない」。こういう心意気がYouTubeにかみついてる権利団体には感じられないのよ。

ついでにもう一言。アニメって、かなり原著作者によって保護されてると思うよ。アニメについて書くと、まず間違いなくメーカーや制作会社のチェックが入るもん。『スター・ウォーズ』についても大量に原稿を書いたけど、20世紀フォックスやルーカスフィルムが「ここんとこ、ちょっと修正お願いします」なんて言ってくることは一度もなかったよ。署名記事である以上、明らかな事実誤認以外は直す義務なんてないわけ。
アニメの場合でも、双方の意図さえ通じていれば理不尽な修正はないことを強調しておきたい。ただ、畑違いの人がたまたまアニメ業界とやりとりして「なんでこんなにチェックが厳しいの?」とギョッとされる場合も見てきました。実はアニメ批評誌が長続きしないのは、そのへんの意識のズレが原因なんじゃないかな?と邪推している。グレートメカニックの「オヤヂ酒場」なんて、あんな言いたい放題でよく続いてるなあ……と我ながら思うんだけど、そこは編集さんが各方面に確認と調整をしてくれてるわけだよね。

よく俺は、「風に吹かれているか」という言い方をするんだけど……それはまず第一に、自分の仕事が過保護にされず、ちゃんと結果主義で判断されているか?という意味。俺は風に吹かれてないと嫌なんだよ。実力以外では評価してほしくない。
同じように、今あらゆるコンテンツが風に吹かれているんだと思うよ。YouTubeというトリックスターによって。

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コメント

男前の考え方ですね。
誇りを持って、お仕事に邁進されている所素敵です。

YouTubeは、時々覗いて天才って何処にでもいるんだな~と思っていたのですが、さくさく消えるのにも色々な事情が有ったんですね。

投稿: ゆんゆん | 2006年12月12日 (火) 09時14分

■ゆんゆん様
僕は才能差別主義者なので、人格的に問題があっても、
いい仕事をしていれば賛辞を惜しみません。
だから、自分も同じように評価されたいということですね。

YouTubeに限らず、本当に才能ある人はシステムを潰しても
出てくるものだと思います。
抗議している団体からは才能に対する敬意が感じられないんですよ。

投稿: 廣田恵介 | 2006年12月12日 (火) 11時11分

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