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2006年11月30日 (木)

■月の林に星の屑■

来年2月の須賀大観監督イベントのコメント撮影へ。
Ca270071_1出演者は、声優の大塚明夫さんです。ガトーであり、バトーであり、 ウィットニー・ハガス・マツモトです。どうして大塚さんが?と思う人は、黙って『ブリスター!』を見てください。大塚さんの演じたテラダの人物設定は、僕の知り合いがヒントになっている。出来上がった映画と、その時の体験が見事にリンクしているのには心底驚かされた。
コメントも長めに撮らせていただいたけど、その前後にかなり面白いお話をうかがった。俺、アニメファン、おっさん声優ファンで良かったよ。アニメ誌は、アイドル声優だけでなく、もっと中堅~ベテラン声優さんのインタビューも載せようぜ(ガンダム関係者ばかりじゃなくてさ)……亡くなってから「惜しい人を失いました」って弔辞は社交辞令以上のものではないでしょ。

実相寺昭雄監督の訃報も同様で、特に思いいれがなく、仕事上の恩義もないのにネットにお悔やみ書かなくてもいいよ。そのへんの感覚は、しゃあぽさんが書いてくれてるけど。俺にとっての実相寺監督は怪作『帝都物語』の監督であり、『悪徳の栄え』『屋根裏の散歩者』で無邪気にSM趣味を開陳する、例えば塚本晋也あたりと肩を並べる露悪、無頼の現役監督という印象だった。『姑獲鳥の夏』公開時にインタビューさせていただいたが、それ以前に中野の飲み屋で『シルバー假面』の構想を聞かせていただいた時のことが印象に残っている。「ああ、さすがは『帝都物語』の監督だ」と手に汗にぎったよ。 
『屋根裏の散歩者』の上映館で売ってたパンフ代わりの「キネ旬」(いや「ガロ」だっけ)は、下手すりゃSM雑誌でさ。電車の中で開いてたら、隣のサラリーマンがチラチラ横目で見るのさ。でも、俺は不思議と誇らしい気分だった。映画と個人の関係って、そうやってつくられていくんだと思う。

ご本人が映画を撮ることは、もう出来ない。でも、俺は『シルバー假面』未見だから、まだ実相寺作品は現在進行形なんだ。すごく楽しみにしてる。作品がダメだったら、もちろん怒るさ(笑)。

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コメント

思い入れも実体験も関係無しに、誰か、有名な人の訃報を聞くと何故か「しまった。」という気分にはなるんですよね。今まで何か機会を逸し続けてきてたんじゃないか、と。それ自体が機会になる事も少なくもないわけですが。

実相寺監督に関しても、特に意識した事があった訳でもないんですが、ウルトラセブンの「狙われた町」だけは、幼少期から何故か狙い済ましたかのように何度も見た記憶が。

そんな事は関係無しに、二週間程前に亡くなられた石川賢氏は自分の一番好きな漫画家であり、一二年ほど前までは、毎日どれか数冊は読み返していたくらいなんですが、それでも「しまった。」とは思ったんですよねえ。

投稿: 朝の銀狐 | 2006年11月30日 (木) 22時26分

■朝の銀狐さま
『ジェネレーションⅩ』の一説、「死んだ有名人が持つ、
この毒々しい娯楽価値って何……」というのを思い出しました。
死んだから惜しい、という反射的感覚はあると思うんです。
むしろ、

>それ自体が機会になる事も少なくもない

こっちの方が大事でしょう。
人は死んでも、作品は残るわけですから。
僕が言っているのは、「クリエイターに関してのみ、
同情は無用」ということです。
たかが「死」ごときでは、何も失われやしないのですよ。

投稿: 廣田恵介 | 2006年11月30日 (木) 23時54分

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