■放蕩24時間■
昨日午前中、折からの風邪でF誌の商品撮影立会いを中止。その癖して、夕方からふじもと氏と飲みに行く。さくらやホビー館で、「これは出来いいっすよ」と薦められ(おだてられ?)『ヘルシング』のセラスのフィギュア購入。確かに軍服のエッジが立っててシャープな仕上がり。彩色もいい。
「しかし、なんでこんな安売りしてんの?」
「左手が変形してるからでしょ。奇形的なものは嫌がられますよ」
俺もふじもと氏も、おそらく造形だけしか見てないから、そんなことはお構いなしなのだが、世のフィギュア萌え族は潔癖症なのだろうね。例えば「リラックマ、可愛い」というマスコットを愛でる感覚が彼らの萌えなのかも知れない。これなんか完全にマスコットだもんね。
その後、24時ぐらいまで痛飲する。
この人と会うからには避けて通れない話題、と勝手に決め込んでいたUCハードグラフの話。あれは要するに、ミリタリーSFの模型でしょ。オリジナルSFメカというジャンルでしょ。でも、いまやオリジナルSFメカなんてガンダムを「原作」にでもしないと成立しないのだね。ガンダムが「原作」でありさえすれば、『MS IGLOO』なんかも出来ちゃう。逆を言うと、ああまで多様な解釈を許し、デッドコピーも含めて肥大化して、オリジナル企画だったはずのガンダムは、いまや「原作モノ」になったんだよね。『ウルトラ』『ライダー』も強いけど、ことアニメと模型ではガンダムに勝る「原作」はないから、新しいことをやろうと考えると「ガンダムでいこうぜ」となるんじゃないかな。
例えが古いけど、『Bクラブ』に掲載された高橋良輔監督の企画書『ステルス・ワイズ』では登場メカの名前が「モビルスーツ」と書いてあって……もちろん仮称としてなんだけど、「ガンダムっぽいアレ」という感覚は今でもあるよね。ふじもと氏から 『ゼーガペイン』を強くオススメされるが、ガンダム成分がないと作品が優れていても大ヒットは望めないんでは。『エウレカ』は「ガンダムのパクリ」とか言われて、それなりに話題になったじゃない。
新宿から三鷹まで直帰の予定が、吉祥寺の雨女さんの店へ。風邪で仕事キャンセルしたその夜にキャバクラかよ。もう死んでいいよ。と、我ながら思う。
客は俺をのぞくと一人。50代自営業って感じ。熱心に嬢を口説いていたが、今どき珍しいヤツめ、と思う。どういうわけか激烈に安くすんだ(セット料金値下げ?)ので、雨女さんの友達と3人で早朝焼肉。おいおい、風邪はどこ行ったんだよ。
二日酔いで目覚めると、雨女さんからのプレゼントが鞄に入っていたのに気づく。
どうしてスプーンなのか、というと切実な理由があるのだが、それはまぁ書くほどのことじゃないんだけど、何の連絡もせずにフラリと店に行ったのにプレゼント用意してあるとはさすが。
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コメント
あ、ガラスのスプーンが折れちゃったとか…?
投稿: yuki | 2006年10月25日 (水) 19時01分
■yuki様
まさにその通りなんたけど、よくその話おぼえてたね?
そして、ガラスのスプーンが折れたことを覚えてて、
今度は金属のスプーンを買うところが、また雨女さんの素晴らしポイント。
投稿: 廣田恵介 | 2006年10月25日 (水) 19時43分
愛読者です(笑)
素敵な器だったなぁと思ったから覚えてました。
目覚めるとプレゼントがカバンに入ってた、っていいですね。
投稿: yuki | 2006年10月25日 (水) 21時11分
■yuki様
>目覚めるとプレゼントがカバンに入ってた、っていいですね。
いや、それはプレゼントもらったことを、酔っ払って忘れてただけ。
投稿: 廣田恵介 | 2006年10月25日 (水) 23時37分