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2006年8月29日 (火)

■放蕩の理由■

まず、検索ワード「八王子 マッサージ 中国人」「八王子 ジャパン キャバ」でこのブログに来てくれた数名の方に感謝いたします。あと、シンプルに「童貞」で検索してくれた貴方にも。最近、そんなことばっか書いてたからね。
060827_03330001さて、8月は本当にいろいろな作品を観たり観かえしたりしたのだが、やはり『トップをねらえ!』が今更ながら泣けたね。これは記事の中では触れられなかったのだけど、「努力をしろ、才能を磨け、ほかを頼るな」という太田コーチのセリフ……第一話のシナリオは岡田斗司夫さんだったと思うが、常套句を並べているように見えて、実はこれこそ岡田さんの本音じゃないか?と。自分自身や (ファンも含めた)オタク仲間を叱咤したかったんじゃないかな。
もう時効だろうから言うけど、こんな俺でも岡田さんから「一緒に映画つくりませんか?」という怖ろしいお誘いを受けていた時期がありました。しかも実写映画。別に俺が見込まれていたわけではなく、いろいろなしがらみがあったからなんだけど。

「努力をしろ、才能を磨け」までは分かるけど、「ほかを頼るな」にはちょっと同意できないな。仕事でも何でも、呉越同舟でないと人生やってけないのよ。
060827_03400002挨拶がわりに、「最近、キャバクラはいかがなんですか?」と言われるほどの俺だが、いかがもへったくれもないよ。店の子は自分が指名されることを期待し、俺は少しでもモテ気分を味わうためにだけ行くんだから、いわば騙し合いみたいなもんだよ。何しろ、メアド交換しても翌日には相手の顔なんか忘れてるんだからさ。
だけど、少なくとも店を出るまではお互いに仲のいいフリをする。それがルールであり、それが唯一の美徳なんだ。お互いの浅はかな思惑の中から搾り出された、たった一滴の「信頼」。もちろん一晩で蒸発するデタラメな「信頼」だがな。永遠の信頼なんぞを宛てにするより、俺は朝露と一緒に消えてしまう信頼を愛する。
同じテーブルについている間だけは、何とかして相手を楽しませようと一致協力する。テーブルについたからには互いにルールを守る。つまんなくとも、笑顔をつくる。その気はなくとも、優しいフリをする。こんな美しい関係がほかにあるかい?

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2006年8月26日 (土)

■駆け上がる瞬間■

アニカン Vol.25 配布中!
Ani823

●押井守×プロダクションI.G『風人物語』 レビュー執筆
けっこうよく書けたと思うんだけどね。すごく地味なところに載ってるから、20万部配布しても、20人も気づかないだろう。けど、『風人物語』はいい作品だよ。

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もうね。この二日ほど朝10時まで原稿書いて寝たら、11時半には電話で起こされる日々だったので、届いたのにじっくり見てる時間もなかったのよ。
Ca270022 言っただろう、俺はいいものであれば服でもオモチャでも等しく金を払う、と。
俺は原作がどんなキャラかなんて知らないよ。でも、このキャッチーさを見てよ。このバルーンスカート…っていうか、もう足が浮いちゃってるの。まっすぐ伸ばした両腕も浮遊感を演出してるし、ポイントを散らしてないんだ。見どころを絞っている。
あと、バルーンというかカボチャの彩色も見事でしょ。成形色の上に二色吹いてて、目と口にはクリアパーツ使ってて(足とショーツがチョイ見え)。色が分散しないように、髪にもオレンジ系のシャドウが吹いてあるのがうまい。ポップだよねえ……。
まあ、今流行の脱衣ギミック(バルーンスカートを外せる)はお子様向けだったかな。 

さて、ここ数日はずいぶんと色々な方から意見をもらったのだが、CMディレクターのS崎氏の意見が白眉なので、ちょっと長いけど引用。俺がこの手のものに金を使うのに対して「廣田さんの中に流れる、様々な血が買わせた訳でしょう? 廣田さんの脳内のアニメ知識&理解、造型知識&理解、 そして、造型物側の解像度と理解度の進化が購買衝動を掻き立てた訳じゃないっすか。
萌えと言ってしまうと聞こえは悪いけれど、2Dキャラの立体造型化ってのはかなりの造型力がなければ難しい訳で。しかも、それで萌えられてしまうという。感覚的なものまで3D化するってのはかなり凄い出来事でしょう」。

くううぅ……分かってるね!
「常にこの手の趣味というのは、 「スピリッツ」<「スタイル」<「ホビー」の流れで一般化するのだなと。 ガンダムがまさにで。今はもう安心感だけで皆買っている。
(中略)
萌えフィギアは今、スピリッツですな。 スタイルには出来ない。ホビーというにはコア」。

もう、あんたがブログ書いたら!?とか思うんだけど。だよねえ、ガンプラだって昔は「リポンつけましょうか?」と店員に必ずツッコまれる、恥ずかしいリボン紀があったわけでさ。
個人のスピリッツがダダダッと駆け上って、消費するというスタイルが出来上がって、マスプロダクツに乗ってホビーに至る、と。その“駆け上がる瞬間”が一番熱いんだよね。


↓こいつのパッケージには「幼児向け玩具ではありません」って書いてあるんだけどさ。
060826_01430001違うね。ある意味で幼児向けだろうよ。
パンツの見えるフィギュアを買うのに思春期的な恥じらいすら感じないのであれば、そいつは幼児だろうよ。

明らかに、このフィギュアの造形センスは凄い。でも、戦場がないんだよ。世間さまの白い目に対して、「お前ら、萌えフィギュアをなめんなよ?」と立ち上がる瞬間が、いまだにないじゃん。
そりゃ、大人になれるわけないよ。思春期のとば口にすら立ってない。

だから、俺はこうして堂々と晒すのよ。優越感に勝てるのはコンプレックスだけだからな。

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2006年8月24日 (木)

■キモイの境界線■

「フィギュア王」 103号 本日発売!
103_1
●Toy's NEW ARRIVAL
「シックな制服で貫禄をキープしつつ、下から吹き上げる魔法の風?におへそがチョイ見え!」と、萌えフィギュアをLEON風に解説してみた。

●BRICK KINGDOM Vol.7
ついにデンマークからエクソフォース開発者が来日! 河森先生と最も異なるのは、髪の毛の量。

●ピュグマリオンの小部屋
大西美奈さんのキラキラなお店紹介。綺麗な人はいくつになっても綺麗その1。

●飯島真理さんライブ、レポート
綺麗な人はいくつになっても~その2。米国版『マクロス』の裏話?もちょっとアリ。
http://www.marimusic.com/archives/000393.html

●富野由悠季のオーラちから Vol.2
これを読めば、ここ最近の俺の苛立ちが(ちょっとは)分かるはず。ネットでちょこちょこ要約したのを見て、読んだ気になるな。ちゃんと読めって。思考をショートカットすんな。耳で聞いたのより上品な文体に直してはあるが(「…と思って欲しいのです」が、実際には「…と思えよ!」だったり)、これ読んで何も感じないヤツは、もう知らね。
あと、我慢できずに「サコミズ名言集」もつけといたから、とにかく読むように。

●VARIABLE RIDE
この秋のバルキリー新色でございます。あと、ひさびさにアクエリオンの話題も。

しかし、これはフィギュアの雑誌じゃなくて特撮専門誌だな。みんな怒っていいぞ。
あと、中学生の読書感想文みたいなコラムが載ってるよな。みんな怒っていいぞ。

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長年の夢だった「グラビアの横にちょこっと書いてあるポエム」の仕事が来た。こういう「キモイ」の境界線を渡る仕事は面白い。
だって、第一条件が「キモイのはNGです」だもん。普通の仕事で、そんなこと絶対言われないからね。面白い。

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2006年8月22日 (火)

■祭のあと■

仕事モードで禁酒、と言っておきながら、日曜日は三鷹駅前で阿波踊りをやっていたので、ついフラフラと出歩いてしまう。
060820_19030001まあ、エビスビール一缶だけどね。祭はいいね。一年中やってくれ。

先日は、うっかり村上隆なんていう古い話題を出してしまったけど……それでも、一部反響があったので転載します。反応してくれたのは、アニメやゲームのメカデザインで名の知られたGakkyさんです。ハガレンとかやってる人です。
「たかし~のアレとマウス君が争って 勝つってことは、ディズニーに訴えられたら負けるってことだよね。マウス君より限りなくミッキーに近いし。」
ディズニーは、村上隆が眼中にないってだけでしょうね。でも、「訴えられたら負ける」って断定してるところが素敵です。
「そしてMXのゆめらいおんって、ミスタードーナッツのポン・デ・ライオンのたてがみをカラフルにしただけじゃん! あ~真面目にやって貧乏しているのがバカらしくなるっすよ。」
これを読んで、「あ、言われてみればそうか」って調べてみたら、もう2年近く前に「村上隆風ポン・デ・ライオン」を考えた人がいたんですね。村上隆は、このブログの作者も訴えた方がいいと思うよ?
確かに、真剣に売れるキャラを考えているプロから見れば、村上はA級戦犯だよね。
村上によるナルミヤ提訴については、東浩紀氏が4月25日付けのブログであっさりトドメを刺しているので、ひさびさに村上のことを思い出してイラついた人は読んでください。
「村上隆と知的財産権」
http://www.hirokiazuma.com/archives/000214.html

ついでに、やはり先日の話題で「お前が服に金を使うのはフィギュア趣味を隠蔽するためか!」と誤解する人がいそうなので一言。
ああまで言ったのは、世間のフィギュア愛好家に対して、俺が少しも同族意識を持てないから。リカヴィネを魔改造してヤフオクで売るとかさ(いつも話題が古くてゴメンね)。お前らが意識改革してくれないと、俺が迷惑なんだよ!っつーかさ。
対象は何でもいい。ただし、残酷なまでのバランス感覚を身につけねばならない。
納得がいけば、俺は35万円のガンダムだって買うかも知れないよ。でも、趣味ってのは「なぜ生きるのか」って問題に直結してるんじゃないかな。価値観の表明であり、美意識の改革であり……
こんな俺は感性に片寄った人間だから、「歴史的事実」「論理」をバックボーンにしたハードでミリタリックな趣味の人たちから見たら、未完成に見えるんだろうね。
俺には、そんな彼らが「むっつりスケベ」に見えて仕方ないんだが、とりあえず仕事に戻ろう。

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2006年8月19日 (土)

■クネクネの道を行け!!■

せっかく王子バー行ったのに、お目当ての王子はいなかった。でも、ひとつ情報が得られたので良しとして、同行していたY田夫婦と安くて小洒落たお店にうつって朝までワインを飲む。
060818_23280001でも、王子バー(とメイド居酒屋)は縁起のいいことに墓地の隣にあるんだよね。いずれ滅びる萌え文化、最後の一杯をともに飲み干そうではないか。

ここ数日で、フィギュア本と自衛隊本の仕事が同時に舞い込むという事態になったので、来週は禁酒・禁キャバの仕事モード。そろそろこの話題も一区切りつけておきたい。俺が今まで見た一番恥ずかしい萌えフィギュアってこれなんだけどさ(あの飛行機に変形する新しい方を探したんだけど、ニーズがないせいか画像が見つからない)。手足は棒みたいだし、何らキャッチーな要素がないじゃん。こんな無味乾燥としたデザイン、立体にする意味ないよ。まさしくスーパーフラット。ようするに可愛くないんだよ。
村上隆って子供向けアパレルメーカーを相手どって訴訟おこしてたんだってね。ま、訴えられたナルミヤのサイトを見れば、どちらが社会の役に立っているかは一目瞭然だよね。
キャラクタービジネスなめるなっての。あんな出来そこないのフィギュアが高額で売れたのは、買った外人に見る目がなかったからだろうが。センスのないヤツ同士が出会っただけだって。

まあ、そんな昔話はおいといて。
「可愛い」という価値で客にお金を出させるってのは大変なことなんだぞ。「可愛い」という印象をゼロから創るってのは大変なことなんだぞ。「可愛い」には実用性も付加価値もないんだから。一番言葉に出来ない感覚を個人の手わざと工場というシステムで具現化しているのが萌えフィギュアなんだよ。しかも安く手に入る。一体50万ドルもしませんから。俺としては、そこに一票だね。

ただ、アニメとかゲームとかの女性キャラを「可愛い」と表明するのは照れくさいよね。明らかに幼稚っぽいし童貞くさいもん。キモいと言われても仕方がありません。
060819_06430001_1だからまず、人として幼稚にならぬように努める。「3次元の女なんか興味ねーよ」とかどっかで聞き覚えた逃げ口上は忘れて、さっさと童貞を捨てる。フィギュアを買う10倍ぐらいのお金をファッションに使いなさい。
ま、それでも女性には「キモい」と言われる趣味だと思うけどね。だから、萌え趣味は「あの人の唯一の汚点だよね」と言われるぐらいに自分を磨こうぜ、と。俺も頑張る。

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2006年8月17日 (木)

■2%は理論で出来ています■

ジ社のすぐ近くに移転したガ社に取材してきた。
060816_16500001_1鶴巻和哉監督にインタビューしたのだけれど、思わぬ流れで「萌え」「メカと美少女」に関してコメントがいただけたので、来月発売のグレートメカニックを待たれよ。
それで、ガ社の担当者が、たまたま俺がモデラーで食ってた頃にお世話になった方で、昨日書いたホビージャパンのくだりを思い出さずにはおれなかったよ。こういうのは偶然ではなくて「物語」だと俺は感じる。
しかし、中途半端に禁キャバして野朗ばかりと何日も仕事してると、引きこもりみたいな気分になるね。明日は王子バー行くので、ちょっとは心が潤うか……

さて、昨日は「自分の“好き”を疑えよ」というようなことを書いた。疑わないと何が起きるかというと、こういうものが出てくんの。「天敵のない文化はここまで腐るか」と萌えフィギュアに関して書いたけど、みんなの大好きなガンダムだって同じだよ。これ買うバカは、1/1ボトムズを知らないか、知ってても感動しなかった人間だよ。「ものをつくる」ということに関して想像力が欠如してる。だから、ちょっとでもいいから手指を動かして何かつくった経験というのは大事なんだ。
俺が出来の素晴らしい萌えフィギュアに感動したのは、俺自身が怪獣のガレージキットの原型師だったから。それも、才能の限界を知って最前線から退いたヘタレ原型師だから。

成分分析してみたよ。
廣田の萌えフィギュアへの思いの90%は汗と涙で出来ています
廣田の萌えフィギュアへの思いの5%は赤い何かで出来ています
廣田の萌えフィギュアへの思いの3%は言葉で出来ています
廣田の萌えフィギュアへの思いの2%は理論で出来ています
お、けっこう当たってるではないか! 「赤い何か」ってのが気になるけど。

じゃあ、お前のいう感動って何だ、と突っ込まれそうなので先に言っておく。既成の価値観が揺らぐってことだろ。映画は映画だよな、と思って観ていたはずなのに、「これは俺の知ってる映画じゃない!」と気がついた瞬間。先入観が壊れ、たった一人でスクリーンに相対する不安。不安を伴わないとしたら、それは感動させるシステムに乗せられているだけなのかも知れないよ?

だから、感動ってのは傷つくことでもあるんだよ。自分を自分と決定づけていた枠組みが崩れるんだから、そりゃ怖いし傷つくよ。さて、ここまで読んでもう一度コレを見てごらん。いかに感動から程遠いか分かるでしょ? もう予想進路上のものでしかないじゃん。先の読める人生の何が面白いっていうんだ?

だから、俺は離婚してから萌えフィギュアを買ったときは傷つきましたよ? キャバに金つかった方がぜんぜん気持ちは楽だって。でも、本当に価値があると認めたなら、傷つき恥をかきながらも買っていくんじゃない? 自分自身の感動にウソはつけないからさ。

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2006年8月16日 (水)

■萌えとミリタリー■

先日は当blogの訪問者の検索キーワードを載せたので、今日は俺が仕事中にGoogleで使った検索キーワードを晒します。
060811_01240001「マヤ、恐ろしい子」「養老」「ガーリー」「少女革命ウテナ」「呼び慕う」「2ちゃんねる」「死んで花実が咲くものか」「カルネアデス計画」「孤立した小戦隊」「エーテル宇宙」「トップ コーチ」「フランス映画 女優」「映画 砂の城 小便」……だいたい、いま何のアニメについて書いているのか分かりましたか? 「トップ コーチ」というのは、恥ずかしながらキャラ名をド忘れしたようですね。

閑話休題。先日は萌えフィギュアを保護したい、と書いておきながら発売中のフィギュア雑誌を見て、あわてて撤回した。その時の俺の心理というのは「雨の中、捨てられていた子猫をひろって育てようかと思案していたら、目の前に大きな猫屋敷があって、その中では太ったオバチャンが病気や怪我の猫を百匹ぐらい、手当てもせずに飼っていた」、まあそんな感じであった。
萌えだけが差別される、という問題は根が深く、俺がそれを意識したのはホビージャパン誌の読者ページに女の子の絵ばかり投書されるようになって、それに自称・硬派なミリタリーマニアたちが反発していた頃だから……もう20年前かな。
当時は萌えなんて言葉はなかったけど、美少女の絵ばかり描くのも気味悪いし、ミリタリーさえ描いていればいいというのも視野が狭いと感じていた。今にして考えると、両者は読者投稿欄という領土を巡って創作物による戦争を行っていたんだよね。毎月、読者ページを真っ先に読んでたぐらい面白かったのは確か。

話は飛躍するが、どっちもそれぞれ戦いを勝ち得て、今のホビー市場では萌えフィギュアもミリタリーモデルも均等に満足のいくものが手に入るようになったと思う。
060811_01240001_1まあ、俺からすればどっちも似たようなもんなんだよ。これとか、なんでガンダムでやるのかサッパリ分からないし、恐るべき視野狭窄に陥っていると思うけどね。こんなものに本気であるところが怖いよね。
でも、こういうものを信奉する人たちは「萌えフィギュアよかマシだぜ」とか思っていそうでしょ。俺から見れば、極右と極左、似たようなものだ。

ミリタリーな人たちが、どうして萌えを嫌悪するのかは興味深い。萌えサイドがミリタリーを容認しても、その逆はないだろう。なんかこう、「男だろ、ミリタリーこそ男のロマンだろ? この良さがどうして分からない?」とか迫ってきそうで、それはそれで十分痛い。
俺は『スター・ウォーズ』新三部作が好きなんだけど、「あんなクソのどこが……」という人たちより、このシリーズの欠点を十倍も百倍も知っている。夜を徹して新三部作の悪口を語れるからこそ「好き」なんだ。映画に限らず、欠点も知らずに「好き」なんて言えるものだろうか? みんな、自分の「好き」という感情を簡単に信じすぎ。中学生じゃないんだから、自分の好みを疑って、笑い飛ばせるぐらいのゆとりを持とうぜ?

どうも、北海道から帰ってきて以来、この手の話題は書きづらいな。でも、誰も怒んないから俺が怒ることにしよう。

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2006年8月13日 (日)

■Lemming■

アクエリオン公式同人誌「合体指南書 其の弐」
Aquarion_douzin
●「エレメント候補生2軍のある休日」 執筆
内容はアクエリオンをおちょくった漫才ですね。
最初は、オタクという設定のジュン・リー君が告白するまでを2ちゃんねる風に描く「念写男」という企画を出したのですが……実は、「アクエリオン コンプリート」でもジュン君のネタは流されていたりして。
しかし、『アクエリオン』って昨年4月の放映開始時は、単なる一視聴者だったんだよね。それが公式同人誌に参加させてもらえるまでになったんだから、素直に嬉しいし、河森監督には感謝してます。

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萌えフィギュアを擁護する、と宣言しておきながら1,200円を投じた「Replicant」誌を読んで撤回せざるを得なくなった……これは酷い。いろんな意味で。
060813_15430001なので、卑怯にも昨日書いた記事は削除した。
天敵のいない文化は、ここまで腐るか……そういうことならば、さっさと滅べ。レミングの集団自殺を見せられているようで、胸くそ悪い。
童貞の分際で萌えとか言ってるやつは、とりあえず現実の女に木っ端微塵に打ち砕かれろ。絶望も幻滅も知らないやつは、それを恥ずかしいと思え。

やはり、平和と安定は創作と冒険の敵だな。

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2006年8月10日 (木)

■ガンダム離婚■

『ノエイン もうひとりの君へ』 DVD Vol.8
Dvd_08
●ブックレット 構成
ついに最終巻。今回は工藤晴香さん、千葉紗子さん、名塚佳織さんのオーディオコメンタリーが……最終回なのに緊張感ないところが可愛い。
しかし、最終回の作画はまさに総力戦。『時かけ』にも参加しているりょーちもさんも描いている。というか、作監レベルの人たちばかりというのが凄い。25日発売。

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一部で情報解禁になっていたので、他人様のサイトからリンクさせてもらいます。僕が一部のセリフを書かせてもらった映画はコレです。今度は名前がクレジットされるそうです。

さて、今日は深夜のファミレスで打ち合わせだった。
060809_23280001今更、滅びゆく“萌え”について語ってきた。この文化は、ある時期、激しい力で鉄条網を乗り越えた。その結果、天敵がいなくなってしまった。“萌え”をついばむのは、もう僕のようなハゲタカしか残っていない気がする。

さて、このココログベーシックにも恐るべき陰気機能“アクセス解析”がついたよ。「王子バー」を検索してここがヒットするのには苦笑したが、「クソ映画 ●ド戦記」とか「ゲ●戦記 金返せ」「ブレ●ブストーリー つまらない」、「ブ●イブストーリー 駄作」とかで何故ここにヒットするか! そんなこと一言も書いてないんだが、とりあえず気持ちは汲んでおこう。
一番笑った検索キーワードは、「廣田 ガンダム 離婚」

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2006年8月 8日 (火)

■300+200■

トイレが我慢できなくなって、途中で席を立ってしまった。そんな映画である。『ハチミツとクローバー』。トイレに行ってる間、どうせ何も起こらないと確信できた。
060807_22080001 (ちなみに、チケットの上の銀細工は、一緒に行った雨女の奥歯から外れたかぶせ物。なぜ女は映画を観るとなると、お菓子を買うのだろう)
竹本が自転車に乗ったと思ったら、北海道に行くどころか一晩だけ近所を回って帰ってきた。まあ、めんどくさかったんだろうな、と思う。色々と。

この映画は、感傷的でナヨナヨした恋愛依存症の原作漫画が憎かったのだろう。だからといって、代案を出すのは面倒。そんな映画だ。性別でいうと、この映画は男だった。男に失望することなんかないからそれはそれでいいんだが、せめて童貞でいて欲しかった。だって『ハチクロ』なんだから。
午前中に一人で観た『リンダ リンダ リンダ』は女だと思った。いい映画は、みんな女なのかも知れない。

『木更津キャッツアイ』の予告編の話をしながら、何年ぶりかでビアガーデンへ行った。添加物満載のつまみ類に酔った。
060807_19520001雨女が自転車で帰ると言うので、「俺もまっすぐ帰る」とウソをついて、またも八王子で夜明かしした。路上で茶を飲んでいたら、老婆が「旦那さん、300円持ってるよね。私は200円もってる。旦那さんの300円を足せば、あの店で私は酒が飲めるんだよ」と、根本敬の漫画に出てきそうな提案をしてきた。魔女の誘いだ、乗れば良かった。
「そういや、雨女は、雨を降らせなかったな」と思いながら明け方の三鷹駅に降りると、大粒の雨が頭のちょうど真ん中に落ちてきた。頭をコツンと叩かれた気がした。

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2006年8月 6日 (日)

■24時間の情事■

自分で司会をしたイベントのレポート記事を書くという「自作自演乙w」なことをしなくてはならなくなった。
060805_13320002 でも、レゴのページに期待してくれる人がいた、というだけで励みになったし、クリックブリック南町田グランベリーモール店は女性店員ばかりだし(この写真は美人店長の麗香サマにお願いした)、子供と会話すると軽い全能感を得られるし、一週間禁酒したあとのビールはうまいし。

で、女というのは相変わらず信じられないものを食うよなあ、と思った。「廣田さん、○○060805_17000001の主人公は女の子にしましょうよ」と打ち上げで直江和由さんが言う。「ええ、是非」と僕は答えて、目の前にいるコントラストの際立った二人の女性に自分のことをどう思うか、自分が明日死ぬとしたらどうするか、など聞き込んでみた。彼女たちの言葉は、そのまま物語のセリフになった。

一週間分の酒を飲み干そうと思ったので、直江さんと八王子のバー(王子バーじゃなくて普通のバー)に行った。直江さんはレゴジャパンの担当者のメモ帳に似顔絵を書いてくれた。ギザニテルス↓

Naoesaku始発まで何時間かあったので、一人でキャバを二軒ハシゴ。本格的に面白くない。「キモチイイマッサージ、ドウ?」でぼったくろうとする中国人のお姉さんと路上で対決する方が面白い。
明け方、交番に向かって、「おい! 税金泥棒!」と怒鳴っている若者がいたので苦笑しながら通り過ぎると、大声で「笑うな、ハゲ! ヒゲ! 緑色のポロシャツ!」と俺の特徴を全部解説してくれた。その言葉が、まるで「おやすみなさい」の一言のように今日24時間の「俺」をきっちり締めくくって、中央線の中で眠りに落ちることが出来た。

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2006年8月 3日 (木)

■Skin with good head■

今日はひさびさに映画会社に行って打ち合わせをしてきたさ。
060803_14370001_1帰ってきて、すぐ原稿を終わらせたから、今夜はリアルタイムで『ハチクロ』を見られるわけさ。映画の方は来週月曜に行くのさ。

ひさびさに会ったプロデューサー氏に「廣田さん、前に見せてもらった企画はまだ生きているの?」と聞かれたが、やはり脳内妄想と本で得た知識だけではお話はつくれないと分かりましたですよ。お話づくりには、皮膚を使うんだ。今こうして生きていることがお話だし、それを紙にうつすときに初めて「設定」が必要になるのだと思う。いろいろ知っているのは、脳ではなく肌なんじゃないでしょうか。どうすか、プロデューサー。
060719_03350001 で、誰かと指きりしている俺がいるわけだけど、ぜんぜん覚えてないよ。俺の脳。俺が悪いんじゃない、脳が忘れてるだけだ!

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2006年8月 1日 (火)

■イベント(の司会)やります■

8月5日(土) 南町田グランベリーモールにてトークイベント開催!
お題は、レゴ「エクソフェース」で、ゲストは河森正治さんとレゴビルダーの直江和由さん。
時間は13時からだけど、グランベリーモール内のクリックブリックでエクソフォース製品を買うと、河森さんのサイン入りポスターとオリジナル・ステッカーが先着80名様に!

って、なんでこんなに宣伝してるかっていうと、前回の司会の高橋ちえさんに加えて、俺も司会やるから。壇上に立つというのは『ブリスター!』のラストイベントの時以来か。(でもまあ、この時は酔っ払ってたからねえ……で、この会場で嫁と出会ったんだけど、もう別れちゃったしねえ……)

060421_17030002 まあ、人生は普通のことやってても面白くないから。これぐらいやらないと、王子に勝てないし(←関係ないし)。

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