■Limelight■
おい、ライムライト。買ったばかりのシャツにヨダレつけるな……。あと、俺の指はニンジンじゃない。3回も噛むな。 こらライムライト、すぐ立ち止まるな。俺のことをなめてるのは分かったからさ、練習ぐらいちゃんとやろうぜ?
「いいですか、馬の視界は広いですからね。350度あります。乗っている皆さんのことも、ちゃんと見てますよ!」
インストラクターのお姉さんは続けて言った。
「見えてないのは、真ん前と真後ろだけですっ!」
暮らしの中に、聖と俗を。
どちらか片方ではダメ。清濁両方あって、初めて人間の生活です。
俺の中では、乗馬、仕事は神聖なもの。じゃあ俗なるものは……言うまでもないな。そう、またも、明け方の焼肉屋。周りは、何だかその手の客ばっかだし。美辞麗句ばかりのメール。空っぽの優しさ。落書きみたいな思いやり。クソくらえだ、こんな関係。
それでも、暮らしに聖と俗。
だから、俺は焼肉を食い、馬に乗り続ける。
大丈夫、見えてないのは真ん前と真後ろだけだからさ。
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コメント
清濁あわせのむって必要ですよね。特に世界を深く知りたいものには。ちょっとずれるかもですが、「すぐ2元論に持って行く」と呆れられても、相反する両極があって中庸があって、そのあいだに連続複合体がさまざまある。という形でしか世界を推し量れないわたくしなんかは、まだ人間としてひよっこでしょうか・・・☆
投稿: イヌノ | 2006年5月17日 (水) 11時14分
■イヌノ様
僕があなたの歳の頃は、一日6本とかいうペースで毎日映画を観てました。
あなたは熱心に勉強しているようだから、今はそれでいいんじゃないかと思う。
僕が「清濁あわせのむ」なんて偉そうに言えるのは一度、激しく自分に幻滅したからですよ。
(まあ幻滅しようが何しようが、変わらない人もいるけどね……)
幻滅するまで、いろいろ悩んでみてください。
投稿: 廣田恵介 | 2006年5月17日 (水) 16時21分